はじめに:XGとは?炎上騒動の背景にある構図
XGは、日本の大手エンタメ企業Avexの子会社「XGALX」に所属する7人組のガールズグループ。全員が日本人で構成され、韓国でトレーニングを受けたのち、K-POPスタイルの音楽・パフォーマンスで世界を舞台に活動しています。
このXGをプロデュースするのが、XGALXのCEOであるサイモン・ジャコプス(Simon Jakops)氏。彼は元DMTN(韓国のアイドルグループ)のメンバーでもあり、アーティストとしても業界を熟知した人物です。
しかし、XGの「国籍」や「音楽ジャンルの定義」をめぐって、発言が波紋を呼び、SNSを中心に炎上する騒動に発展しました。
炎上の発端:なぜ発言が問題視されたのか?
火種となったのは、XGの親会社・Avex会長の松浦勝人氏のインタビュー発言でした。
松浦氏は、あるメディア取材で次のように語りました:
「XGはK-POPではない。全員日本人で、アメリカっぽい音楽をやっている」
「なぜ日本人が韓国に負けなきゃいけないのか。日本人でもできる」
この発言は、韓国の音楽業界やK-POP文化を軽視していると受け取られ、一部の韓国メディアやファンの反感を買う結果に。
特に、K-POPの仕組みの中で育成されながら、「K-POPではない」と明言する姿勢が、「都合のいい時だけK-POPを利用している」との批判を招いたのです。
公式の対応:サイモン氏の声明とその内容
炎上を受けて、プロデューサーのサイモン氏が自身のInstagramで公式声明を発表。以下のような主旨で発言しています:
- XGの音楽は、国や文化の枠を越えて届けたい
- 英語歌詞を用いるのは「グローバル基準」で勝負するため
- スタッフやプロダクションには多国籍のメンバーがいる
- メンバーは日本人だが、韓国でのトレーニングを受け、韓国文化へのリスペクトを持って活動している
つまり、「K-POPか否か」ではなく、ジャンルにとらわれず国際的に活動するグループであることを強調しました。
SNSと世間の反応:ファンと一般層の間で揺れる評価
この炎上に対する反応は、国や立場によって大きく分かれました。
韓国側の反応
- K-POPを否定するような発言に対して、「文化の収奪ではないか」という批判が続出
- 特に松浦氏の発言が、韓国ファンの感情を逆なでした
日本・海外ファンの反応
- 「松浦会長の個人的な意見であり、XG本人たちの責任ではない」という声
- サイモン氏の誠実なコメントを評価する意見も多く、「炎上は過剰反応」とする擁護も目立ちました
SNSではハッシュタグ「#SupportXG」「#XGisGlobal」などがトレンド入りする場面もあり、ファンによるポジティブなムーブメントも展開されました。
現状と今後:XGの活動に影響はあったのか?
一時的にはイメージに陰りが見えたものの、XGの活動自体には大きな停滞は見られません。
- 2023年のシングル「SHOOTING STAR」はTikTokでバイラルヒットし、世界的な知名度を獲得
- 2025年5月には初のワールドツアー「The first HOWL」が開催され、多くの海外ファンを動員予定
炎上を乗り越え、むしろ“逆風を追い風”に変える勢いで、世界の音楽シーンに挑み続けています。
まとめ:炎上から見える課題とXGの未来
今回の炎上は、「K-POPとは何か」「国籍と音楽ジャンルの関係」「文化的リスペクトの重要性」など、多くの複雑なテーマを含んでいます。
ただ、XG自身は誤解を解くために丁寧な対応を見せており、音楽やパフォーマンスの実力が支持を支えていることも事実です。
今後も、XGが文化の違いを乗り越えて、真にグローバルなガールズグループとして活躍していくことを期待したいところです。
XGファンが心がけたい4つのこと
- 正確な情報を確認する: SNSの噂に流されず、公式発表や信頼できるメディアの情報をチェックしましょう。
- 多角的な視点を持つ: すべての意見に耳を傾け、異なる背景からの考えも尊重する姿勢が大切です。
- 文化的な理解を深める: 日本・韓国・欧米、それぞれの音楽文化や価値観を理解する努力をしましょう。
- 建設的な対話を心がける: 感情的な批判ではなく、冷静で前向きな意見交換がグループの成長にもつながります。
👉 さらに詳しく知りたい方はこちら:XG事務所の実態とは?
「XG」の関連記事
参考資料
-
The false/negative rumours surrounding XG(Reddit)
– XGに関する誤解や噂の事実検証まとめ。 -
K‑Pop Asia: STILL EXPLODING, YES – BUT NOT ALWAYS SO(Asia Media)
– 松浦勝人氏とXGに関する発言を文化的視点で解説。 -
“I’m Just Using KPop!”: Max Matsuura on New Girl Group XG(ARAMA! JAPAN)
– 松浦氏の発言と炎上の経緯を紹介。 -
XG GLOBAL on X: Simon JAKOPS’s statement(公式声明)
– XGの公式アカウントによるサイモン氏のコメント全文。 -
XG’s Simon JAKOPS IG LIVE – Why GRL GVNG MV Was…(YouTube)
– サイモン氏によるライブ配信アーカイブ。