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はじめに
「親中派議員」という言葉は、メディアやSNSで頻繁に目にしますが、具体的に誰を指し、どのような活動をしているのかは意外と知られていません。
本記事では、2025年4月の訪中実績など最新の資料に基づき、「日中友好議員連盟(日中議連)」の役員・会員リストをまとめました。単なるレッテル貼りではなく、外交上の役割や歴史的背景を含めて客観的に解説します。
2026年衆議院選挙で「親中派の象徴」岡田克也氏が落選するも依然強い影響力を持つ「親中派議員」達
2026年衆院選で、日中議連副会長を務めた重鎮・岡田克也氏が落選しました。当選10回のベテランの敗北は、対中融和姿勢への逆風や、国際社会における「中国との距離感」の試練を象徴しています。
しかし、親中派のパイプが途絶えたわけではありません。新会長の森山裕氏や事務局長の小渕優子氏、公明の赤羽一嘉氏、立憲の近藤昭一氏ら実務派が議席を維持し、依然として政界中枢で強い影響力を保持しています。トランプ政権の「取引」を背景に各国の対中姿勢が問われる中、日本の親中派は「政治リアリズム」に基づき、リスクヘッジと経済利害の確保を担う独自のチャンネルとして、今後も多層的な役割を果たし続けるでしょう。
1. 【落選・引退】議席を失った主な日中議連メンバー
今回の選挙(2026年)および直近の動向で、第一線を退いた議員一覧です。
| 氏名 | 政党(資料表記) | 状況 | 補足・背景 |
|---|---|---|---|
| 岡田 克也 | 中道改革連合(立憲) | 2026年 落選 | 副会長。三重3区で敗北。象徴的な重鎮の落選。 |
| 海江田 万里 | 中道改革連合(立憲) | 2026年 落選 | 副会長。長年、文化・実務両面でパイプを担う。 |
| 小沢 一郎 | 中道改革連合(立憲) | 2026年 落選 | 岩手3区で落選。対中外交にも影響力を持った。 |
| 甘利 明 | 自民党 | 2024年 落選 | 元幹事長。経済安保の観点から議連に参加。 |
| 二階 俊博 | 自民党 | 2024年 引退 | 元会長。対中外交の「太いパイプ」の象徴。 |
| 志位 和夫 | 共産党 | 2024年 引退 | 副会長(党議長)。公党間の外交枠組みを支持。 |
2. 【当選・現職】影響力を維持する主な日中議連メンバー
選挙を勝ち抜き、2026年以降も対中外交の実務を担う現職議員一覧です。
| 氏名 | 政党(資料表記) | 日中議連での役職 | 選挙状況 |
|---|---|---|---|
| 森山 裕 | 自民党 | 会長 | 当選。党幹事長として実務の司令塔。 |
| 小渕 優子 | 自民党 | 事務局長 | 当選。父以来のパイプを継承する調整役。 |
| 赤羽 一嘉 | 中道改革連合(公明) | 副会長 | 当選。与党内の「安全弁」機能を維持。 |
| 古川 元久 | 国民民主党 | 副会長 | 当選。経済・通商面の実務窓口。 |
| 近藤 昭一 | 中道改革連合(立憲) | 幹事長 | 当選。野党側の実務を取りまとめる。 |
| 西村 康稔 | 自民党 | 会員 | 当選。経済安保と交流を両立させる立場。 |
| 中谷 一馬 | 中道改革連合(立憲) | 会員 | 当選。デジタル・実務を担う次世代層。 |
| 平 将明 | 自民党 | 会員 | 当選。政府中枢で経済政策を主導。 |
親中派議員とは?定義と現代的背景
親中派議員とは、一般的に中国との友好関係や、経済的・外交的利益を重視する議員を指します。
かつての親中派は、歴史的経緯に基づく「文化・贖罪意識型」が中心でしたが、現代では以下の2つのタイプが主流となっています。
- 政治リアリズム型:政府間外交が停滞しても、独自のチャネルを維持し、不測の事態を防ぐリスクヘッジを狙う。
- 経済利害型:日本企業の利益確保やサプライチェーンの安定化を目的に、実務的な交流を促進する。
現在、日本の政界において公然と「反中」を掲げる議員はほぼ存在しません。対中関係の適切な管理が日本の国益に直結しているため、各党ともに実務的なパイプを維持することが「政治的現実」となっています。
1. 【役職別】主要政党・日中議連役員一覧
2025年、長年会長を務めた二階俊博氏に代わり、森山裕氏が新会長に就任しました。日本の主要政党がどのようなポストに就き、役割を担っているかをまとめました。(スマホ閲覧用に項目を統合しています)
| 政党 | 氏名 | 日中議連での役職/特徴・役割 |
|---|---|---|
| 自民党 | 森山 裕 | 会長:党幹事長。対中外交の実務的な司令塔。趙楽際氏ら要人と会談。 |
| 自民党 | 小渕 優子 | 事務局長:訪中団の調整役。父・小渕元首相以来のパイプを持つ。 |
| 中道(立憲) | 岡田 克也 | 副会長:外相経験者。現実的な対話路線を重視する野党側の重鎮。 |
| 中道(立憲) | 海江田 万里 | 副会長:中国文化に精通。長年の交流実績と人脈がある。 |
| 中道(公明) | 赤羽 一嘉 | 副会長:党の外交責任者。与党内の「安全弁」役を担う。 |
| 国民民主 | 古川 元久 | 副会長:経済・通商面を含めた実務的なつながりを保持。 |
| 維新 | 浅田 均 | 事務局次長:党内安保重視派だが、実務防護窓口を担う。 |
| 共産党 | 志位 和夫 | 副会長:党議長。覇権主義を批判しつつ、超党派の外交枠組みに参加。 |
2. 【政党別】日中議連 現役会員一覧
役員以外にも、各党から多くの有力議員が会員として名を連ね、日中間の交流を支えています。
| 政党 | 主な現役会員(五十音順) |
|---|---|
| 自民党 | 井上 信治、江渡 聡徳、加藤 鮎子、高村 正大、鶴保 庸介、西村 康稔、野田 聖子、平 将明、松下 新平、宮内 秀樹 |
| 中道改革連合(立憲民主) | 伊藤 俊輔、城井 崇、重徳 和彦、近藤 昭一(幹事長)、辻元 清美、中谷 一馬、山花 郁夫、吉川 元 |
| 中道改革連合(公明党) | 浮島 とも子、佐藤 英道、中野 洋昌、山崎 正恭 |
| 維新 | 青島 健太、馬場 伸幸(代表)、前原 誠司 |
| 共産党 | 赤嶺 政賢、小池 晃、田村 智子 |
3. かつて主要ポストを務めた影響力のある議員
対中外交を長年牽引し、現在もその動向が注目される主な引退・落選議員です。
| 氏名 | 政党 | かつての主な役職/現在の状況 |
|---|---|---|
| 二階 俊博 | 自民党 | 元会長:対中外交の「太いパイプ」の象徴。2024年政界引退。 |
| 林 芳正 | 自民党 | 元会長:現職(官房長官)だが、中立性を保つため2021年に会長辞任・退会。 |
| 北側 一雄 | 公明党 | 元副会長:2024年引退。与党内調整を長年担った。 |
| 山口 那津男 | 公明党 | 元顧問:2025年引退。トップ外交で存在感を発揮。 |
| 甘利 明 | 自民党 | 元幹事長:2024年落選。経済安保と議連活動を兼任した。 |
| 穀田 恵二 | 共産党 | 元事務局次長:2024年引退。野党側の実務窓口。 |
4. 各政党の対中スタンスと外交の舞台裏
単に「日中議連に所属している」といっても、その目的やスタンスは政党ごとに大きく異なります。
自由民主党:二段構えの政治リアリズム
自民党は、防衛力の強化を唱える「タカ派」と、対話チャネルを重視する「実務派」を使い分ける戦略をとっています。二階氏に代わり、現在は森山裕氏が窓口となり、政府間外交が冷え込んだ際の「クッション」の役割を担っています。
中道改革連合(公明党):伝統的な「安全弁」としての機能
公明党は、与党内でも独自の対中信頼関係を保持しています。首相の親書を直接中国トップに届けるなど、実質的な「特使」として動くことが多く、日中関係が決定的に悪化しないよう「安全弁」として機能することを使命としています。
中道改革連合(立憲民主党)・国民民主党:リベラルと実務のバランス
野党側は、人権問題では批判的立場を取りつつも、対話の継続を重視しています。岡田克也氏や古川元久氏といった重鎮が役員を務めることで、「主張すべきは主張し、協力すべきは協力する」という建設的な二国間関係を目指しています。
日本維新の会:経済合理性と安保の分離
維新は党全体として対中強硬姿勢ですが、馬場代表らが議連に名を連ねています。これは経済合理性の観点から、経済交流の窓口を完全に閉じないための「実務的判断」によるものです。
日本共産党:覇権主義批判と国際原則の維持
共産党は中国の覇権主義を厳しく批判していますが、外交チャンネルを閉ざさない国際原則に基づき、志位和夫氏らが参加しています。党同士の友好ではなく、公党間の「原則的な外交」を目的としています。
まとめ:親中派議員を理解するポイント
「親中派」というレッテルには様々なイメージがありますが、実態としては以下の要素が日本の外交バランスを支えています。
- 自民・公明党:現実的な対話と抑止力を両立する「政治リアリズム型」。
- 維新・国民:経済的利害や実務的なチャネルの維持を重視。
- 共産党:独自の中立路線を維持しつつ、外交チャンネルに参加。
各議員の活動を注視することで、日本の対中外交の全体像と、党内・外交上の複雑なバランスをより深く理解することができます。
参考情報元
- 日中友好議員連盟公式サイト:日本の国会議員による日中友好活動の情報が掲載されています。
- 日中友好議員連盟訪中団の訪中(2025年4月27日~29日):2025年4月に行われた訪中団の活動報告が掲載されています。
- 日中友好議員連盟関係資料 全4巻 – 現代史料出版:日中友好議員連盟に関する資料集の紹介ページです。
- 日中友好議員連盟 – Wikipedia:日中友好議員連盟の概要や歴史、主要メンバーなどがまとめられています。
- 長野県日中友好協会:長野県内での日中友好活動やイベント情報が掲載されています。








