前橋市長「小川晶の経歴」弁護士から女性初の市長へ歩んだ道

はじめに

前橋市長・小川晶（おがわあきら）氏は、1982年12月21日生まれの政治家であり、前橋市初の女性市長です。弁護士出身という専門性を持ち、群馬県議会議員を4期務めたのち、2024年2月の市長選で初当選しました。
若くして司法の道を志した小川氏は、「法律を使って社会を変える」理念のもと、地方政治に転身。現在では「市民に寄り添う改革派市長」として全国的にも注目されています。
この記事では、出身地・家族背景・学歴・弁護士経歴・政治活動・市長選の経緯・最近の動向まで、すべて信頼できる出典をもとに時系列で解説します。

基本プロフィール（出身・生年月日・現職）

項目	内容
氏名	小川晶（おがわあきら）
生年月日	1982年12月21日（昭和57年）
出身地	千葉県匝瑳市（米農家の次女）
学歴	清真学園中高卒 → 中央大学法学部卒業
職業	政治家・弁護士
政治経歴	群馬県議会議員4期（2011～2024）
現職	群馬県前橋市長（2024年2月～）
特徴	前橋市初の女性市長、公選による初の県外出身市長

出典：東京新聞（2024年1月31日）、上毛新聞（2024年2月）

若年期・学歴｜法曹への道を志した原点

小川氏は千葉県匝瑳市の米農家に生まれ、3人きょうだいの次女として育ちました。実父の小川浩氏は「全国農民会議」の共同代表として農業政策に携わっており、社会問題への関心は幼少期から自然に育まれました。

もともとは教員志望でしたが、1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件で「自分と同い年の少年が逮捕された」ことに衝撃を受け、「少年の更生を支える弁護士を目指す」決意を固めたといいます。
高校は茨城県の清真学園中学校・高等学校を卒業。2001年に中央大学法学部に進学し、法律の基礎を徹底的に学びました。卒業後、司法試験に合格し、24歳で前橋に移住。法曹としてのキャリアをスタートさせます。

出典：『朝日新聞』2024年2月2日群馬全県版17頁、全国農民会議

弁護士としての活動｜家庭内暴力の被害者支援に注力

2007年、弁護士登録（群馬弁護士会）を行い、前橋市内の法律事務所に勤務。主に家庭内暴力（DV）被害者支援に力を注ぎ、法的支援を通じて地域社会に貢献してきました。

しかし、「弁護士としてできることには限界がある」と感じ、法律を作る側＝政治家を志すようになります。この原体験が、後の政策や条例整備への強い意識につながっています。

出典：『上毛新聞』（2024年2月5日閲覧）、「小川氏インタビュー」

群馬県議会議員時代（2011～2024）｜4期13年の実績

28歳のとき、2011年の群馬県議選・前橋選挙区に民主党公認で出馬し初当選。民主党逆風下にもかかわらず、新人6名のうち唯一の当選者となりました。
その後、2015年も同党公認で再選（ただしポスターに党名を記載せず）。2016年11月からは民進党群馬県連の政調会長として政策立案を主導しました。

2018年、国民民主党の結党に伴い無所属に転身。以後、2019年・2023年の県議選では無所属で出馬し、いずれも上位当選（2位・1位）を果たしました。党派にとらわれない姿勢が評価され、市民・各層から幅広く支持を集めたことが特徴です。

選挙年	所属	結果	得票順位
2011年	民主党公認	初当選	1位
2015年	民主党公認	当選	2位
2019年	無所属	当選	2位
2023年	無所属	当選	1位

出典：『朝日新聞』各年版、群馬県議会公式サイト

政策への姿勢｜ハラスメント防止・男女共同参画

県議時代、小川氏はジェンダー平等・ハラスメント防止にも積極的に取り組みました。
2021年、改正候補者男女均等法の施行に伴い、女性県議とともに県議対象のハラスメント研修の実施を議長に申し入れ。議会内の意識改革を主導しました。
また、子育て支援や防災、若者の就労支援など、社会的弱者の声を反映する政策を重視してきました。

出典：『朝日新聞』2021年6月18日群馬全県版

前橋市長選（2024年）｜初の女性市長誕生

2023年11月、小川氏は無所属で前橋市長選への出馬を表明。政党推薦を受けず、市民団体・労働団体の支援を得て臨みました。
選挙戦では、立憲民主党・国民民主党・共産党・社民党の支持層に加え、無党派層や自民支持層の一部からも支持を得て、現職・山本龍氏（自公推薦）を破り初当選しました。

候補者	年齢	所属	得票数	得票率	支援・推薦
小川晶	41歳	無所属・新	60,486票	56.6%	立憲・国民・共産・社民支援
山本龍	64歳	無所属・現	46,387票	43.4%	自民・公明推薦

出典：NHK・産経新聞・『朝日新聞』（2024年2月4日報道）

小川氏は前橋市初の女性市長であり、県外出身者としても初の市長です。

就任後の政策姿勢｜市民との対話・透明性重視

就任後は、以下の重点施策を掲げ、市民に開かれた行政を進めています。

・子育て・教育支援の充実
・行政のデジタル化（DX推進）
・防災・防犯対策の強化
・地域経済・観光振興
・情報公開・説明責任の徹底

弁護士出身らしい「法と公正」に基づいた意思決定を重視し、政策の根拠やプロセスの透明化を図っています。

不祥事・会見対応（2025年9月報道）

2025年9月24日、『NEWSポストセブン』が市役所幹部職員との関係を報道。小川氏は同日臨時会見を開き、「ホテルに行ったことは事実」と認め、「軽率な行動だった」と謝罪しました。
翌25日には予定されていた公務を副市長に委任し、市政運営への影響が報じられました。
群馬県知事・山本一太氏も取材に応じ、「政治家として非常に残念」とコメント。今後の説明責任と信頼回復の行方が注目されています。

出典：
・『NEWSポストセブン』（2025年9月24日）
・『上毛新聞』（2025年9月24日）
・『NHK』（2025年9月25日）