自民党・石破茂氏の発言に見る“言うだけ”政治とその代償
政治家の言葉が軽すぎると感じたことはありませんか?
「検討します」「前向きに取り組みます」「国民の理解を得たい」──。
一見もっともらしい言葉の裏で、いざ現実が動き出すと「聞いていない」「そんなことは言っていない」。
こうした“二枚舌・三枚舌”が、政治不信と生活不安を助長しています。
本稿では、自民党と石破茂氏を例に、「口だけ」「責任回避」「事実の歪曲」といった政治の問題点を具体的に検証し、「なぜ私たちは選挙に行くべきか」を問い直します。
【事例1】「米は不足していない(自民党・農水省)」 → 実際は供給不足と価格倍増
2023年夏、スーパーの棚からコメが消え、価格は高騰。にもかかわらず、農林水産省は「在庫は十分」と説明。
だが実態は、以下の要因が重なった深刻な供給不足でした:
・農水省とJA農協が米価維持のため「減反」を強化
→ 2023年産米は、作付け前から前年比10万トンの供給減
・猛暑で品質低下(白濁米・被害粒)
→ 流通除外や3等米の増加などで30万トンの供給減
・実質的に40万トン超の不足が発生
さらに、不足した2023年産米を補うため、本来2024年に消費する予定だった新米が前年8~9月に“先食い”される事態に。
その結果、2024年10月時点ですでに供給が40万トン不足していたという“構造的コメ不足”が発覚しました。
自民党・農水省のウソと責任転嫁
・「一時的な需要増(地震報道など)による買いだめ」 → 家庭での備蓄増は確認されず、説明破綻
・「民間在庫はある」 → 実際は前年同期比で40~50万トン減
・「流通が詰まっている」「JAの在庫が滞留」 → それでも供給不足を解消できず
・「投機目的でコメが隠されている」 → 保管コストと数量規模から現実的に不可能
農水省は、備蓄米放出を拒否して米価の下落を防ぎたかったのが本音。
結果、米価は玄米60kgあたり13,000円から26,000円へ倍増。
この混乱の中でも政府は最後まで「不足していない」と言い張り、卸売業者や消費者に責任を転嫁し続けました。
【事例2】「消費税はすべて社会保障に(石破茂)」→ 大企業への還付に流用
政府は「消費税は社会保障のため」と繰り返しますが、実際は下記のように大企業への還付金として流出しています。
消費税と輸出還付金の構造(2022年度)
区分 | 内容 |
---|---|
消費税総収入 | 約22兆円 |
輸出還付金 | 約5.8兆円(全体の26.4%) |
主な受益企業 | トヨタなどの大手輸出企業 |
還付の仕組み | 輸出品は非課税扱いのため、仕入れ時に払った消費税を全額還付 |
問題点 | 国民が支払った税が企業の“コスト補填”に使われている実態 |
さらに、政府が「すべて社会保障に」と主張する消費税の使途も、実際は一般財源化されており、防衛費や公共事業にも流用されている疑いが強いのです。
【事例3】「消費税を下げるには1年かかる(石破茂)」→ 店主「一晩で終わる」
石破茂氏はテレビ番組で「システム改修に時間がかかる」として、消費税減税に慎重姿勢を示しました。
しかし、現場の声は真逆です:
・中小スーパーの店主「POSレジの設定変更は数分、翌朝には対応できる」
・システム業者「全国規模でも数週間で実施可能」
「手続きが大変だから無理」という説明は、単なる“やる気のなさ”に過ぎないのです。
【事例4】「減税は検討課題です」→ 実質ゼロ回答の“検討使”たち
自民党幹部は「減税は検討課題」と言うが、何ひとつ実現せず、結局ゼロ回答のまま。
岸田首相は「所得税減税」を検討と発言したが、実現せず、結局は一時的な給付金に置き換えられた。
・「インボイス廃止も検討課題」としていたが、実際は導入強行
・「消費税減税」も検討すると言ったまま、一度も議題に上がらず
選挙前に“検討”と言い、選挙後には忘れたふりをする。これが現在の政治の実態です。
【事例5】「民主主義は多様な声を反映する(石破茂)」 → 三連休の中日に選挙を設定して投票率を下げる“仕掛け人”に
石破氏は「民主主義とは多様な声を反映すること」と語りますが、
実際には、国政選挙の日程を三連休の中日(日曜)に設定し、投票率を下げることで自民党に有利な状況をつくる戦略に加担しています。
・三連休の中日→有権者の外出・旅行と重なり投票率が低下
・投票率が低いほど組織票に依存する自民党が有利
・表向きの“民主主義”と、実際の“選挙管理による誘導”の落差
これもまた、理想を語りながら現実は逆の行動をとる、二枚舌政治家の典型です。
まとめ:「イラッとしたら選挙へ」
政治家の「検討します」「不足はありません」「制度的に難しい」──
これらの言葉にモヤッとしたら、それは“政治に関心を持て”というサインです。
生活が苦しくても、誰も責任を取らない。
“二枚舌”がまかり通る政治を終わらせるには、主権者である私たち一人ひとりが選挙で意思を示すしかありません。
どうせ変わらない? → 「変えるために」選挙へ行こう。