はじめに
最近、YouTube広告やSNSで「投資家テスタが話している!」と思わせる動画が増えています。本人そっくりの顔と声で「LINE登録すれば私が直接教えます」と宣伝されるこの動画、実はAIディープフェイクによって生成された偽物です。
たとえば、Aさん(40代、IT企業勤務)は、まさに本人が登場していると思い込み、LINEグループに登録。しかし「稼ぐには10万円送金」と言われた直後、相手にブロックされ連絡が取れなくなりました。これが最新の詐欺手口です。
事例と流れ:AI広告からの典型的詐欺パターン
この手の詐欺には決まった流れがあります。Aさん以外にも、同じような被害が報告されています。
ステップ | 事例内容 |
---|---|
① AI広告接触 | YouTubeでテスタ風AI動画広告が表示される |
② LINE登録 | 本人そっくりの動画に圧倒され、急ぎ登録してしまう |
③ 初期投資勧誘 | 「運用には10万円が必要」と初期投資を要求される |
④ 振込後にLINE削除 | 一部送金した後、LINEがブロック・削除されて連絡不可に |
⑤ 被害確定 | 被害を自覚し、後悔するが手遅れになるパターン多数 |
【結論】“本人そっくり動画=本物”ではない!テスタ氏は否定済み
ここで断言します。投資家テスタ本人は、LINEやAI動画広告で投資クラブを一切運営していません。
本人は自らのX(旧Twitter)アカウントで何度も「LINEではやっていない」「無料クラブはすべて偽物」と明言しています。そのため、AI動画のように本人が登場して見えても、まず詐欺と考えるべきです。
最新AIディープフェイク技術が可能にする“本人そっくり”の精巧な詐欺
近年のAIは目覚ましく進化し、偽動画でも以下のようなクオリティを実現しています。
項目 | 2020年 | 2025年現在 |
---|---|---|
顔の表情再現 | 違和感が残る | 表情筋やまばたきまで精密に再現 |
音声合成 | 単調で不自然 | 抑揚や感情まで再現し自然 |
リップシンク | 発音と音声がズレ | 発音と口の動きが完全一致 |
必要素材 | 豊富な映像が必要 | YouTubeなど公開映像で学習可能 |
作成コスト | 数十万円以上 | 数千円~無料ツールで制作可能 |
見極めるためにすべきこと3選
AI広告が巧妙で「信じそうになる」今こそ、冷静な確認習慣を身につけましょう。
- 公式発信を確認
→ テスタ本人はX(@tesuta001)でのみ発信。最新否定コメントがあれば偽物確定。 - 誘導先URL・ドメインを精査
→ ドメインが個人の無料レンタルや怪しい名前なら要注意。本物なら公式ドメイン。 - 特商法・登録情報を確認
→ オンライン投資なら「特定商取引法に基づく表示」や「金融庁登録番号」が必要。
登録してしまったら今すぐ実行すべき対応
詐欺LINEに登録してしまった場合でも、素早く行動すれば被害拡大を防げます。
- ① LINEをブロック・削除
該当アカウントをすぐにブロックし、トークも削除。 - ② 通報窓口へ相談
相談先 内容 #9110 警察相談用番号。犯罪未遂でも相談可 消費者ホットライン188 民事・消費トラブルに対応 LINE通報機能 該当アカウントをLINEへ通報 - ③ 証拠を保全し相談
送金記録や会話履歴のスクショを保存し、警察や弁護士に相談。
信頼できる投資情報を見極める5つのポイント
安心して投資に活用できる情報は、以下の条件を満たしています。
- 金融庁登録済
- 法人名・運営者情報が明記
- 特商法表示がきちんとある
- 公式サイトとSNSで連携されている
- 利回りや過去実績に裏付けがある
たとえば、SBI証券や楽天証券などは無料セミナーや分析レポートを公開しており、初心者にも参加しやすく信頼性も高いです。
まとめ:見た目ではなく“裏を取る力”が命を守る
AIディープフェイクは本人そっくりの詐欺動画も容易に作れる時代。
特に「投資家テスタ 無料投資クラブ LINE」のような広告には、「本人登場=本物」ではないという視点と、公式発信・ドメイン・登録情報といった確認をセットで取る習慣が重要です。
今後、動画だけに頼らず、裏を取る力を養うことが、詐欺から自分と大切な人を守る鍵になります。
参考情報元
-
投資家テスタ公式X(本人がLINE広告を否定)
https://x.com/tesuta001 -
LINE公式「投資勧誘詐欺」対策ガイド
https://guide.line.me/ja/security/investmentfraud.html -
経済産業省「生成AIに関するリスクへの対策 チェックリスト」
https://www.meti.go.jp/…/2023_003_02_05.pdf -
消費者庁「ディープフェイク詐欺を含む生成AI被害の現状(海外事例)」
https://www.caa.go.jp/…/caa_futurer101_250605_11.pdf