「リアルギミックミニリボルバー」とは?
リアルギミックミニリボルバーは、外見・機構ともに本物の拳銃に酷似したプラスチック製のリボルバー型おもちゃです。サイズは手のひらに収まるほどのミニチュアですが、弾を装填し、回転式のシリンダーで発射することが可能。問題視されているのは、その構造が「発射機能を備えており、改造なしで殺傷力を持つ」と警察庁が判断した点です。
この製品は一見しておもちゃですが、実際には実銃に近い内部構造と発射機構を有しており、特に「S/F」モードの切り替えスイッチや、連発式の構造を備えていることから、銃刀法違反にあたる可能性があるとされ、2025年より全国で回収が進められています。
「リアルギミックミニリボルバー」の威力はどれくらいあるのか?
「おもちゃの銃」と侮ってはいけません。リアルギミックミニリボルバーは、実際にプラスチック弾を発射できる構造を備えており、警察庁の発表では“拳銃と同等の殺傷能力がある”と評価されました。これは、国内で流通するエアガンなどとは異なり、弾の発射機構が火薬の力などによって生じる実弾構造であるためです。
製品名 | 威力(目安) | 構造タイプ | 法的分類 |
---|---|---|---|
リアルギミックミニリボルバー | 拳銃並み | 実弾式・連発機構 | 銃刀法により回収対象 |
エアソフトガン(0.2g BB弾) | 0.8J前後 | 空気圧・単発 | 玩具(18歳以上推奨) |
銀玉鉄砲 | 極めて弱い | バネ式 | 玩具(年齢制限なし) |
「リアルギミックミニリボルバー」なぜ実弾が撃てるのか?理由は構造にあった
リアルギミックミニリボルバーは、一見すると子ども向けのおもちゃですが、実際には銃の基本構造を再現しており、火薬を使用した発射機能を備えています。まず、このおもちゃは回転弾倉式です。弾倉が回転することで、1発ずつ発射できる仕組みになっており、本物のリボルバーと同じ動作原理を模しています。
さらに、撃鉄(ハンマー)と呼ばれる点火装置が搭載されており、撃鉄が火薬を叩くことで弾を発射することが可能です。このため、プラスチック製の弾であっても、火薬の力で飛び出すため、実際に危険な飛距離や威力を持つことがあります。
警察庁の鑑定でも、この構造は真正拳銃と同等の発射能力を有すると判断されており、外見がおもちゃであっても、発射可能な機能を持つ限り、法律上は「銃刀法違反の対象」とされています。つまり、所持・販売・譲渡は原則として違法となる可能性があるのです。
日本で拳銃の弾を所持するのは罪になるのか?
ちなみに、日本では拳銃の弾(拳銃実包)を所持することは、原則として罪になります。
これは「銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)」という法律で厳しく規制されています。
拳銃の弾のみの所持
許可なく拳銃実包のみを所持した場合でも、5年以下の懲役または200万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
拳銃と弾を一緒に所持した場合
さらに、拳銃とそれに適合する弾を一緒に所持している場合は、刑罰が加重されます。この場合、3年以上の有期懲役となり、より重い罪が科せられます。
これらの規制は、一般市民が銃器や弾薬を所持することによる凶悪犯罪を防止することを目的としています。もし、遺品整理などで拳銃や弾を発見した場合は、速やかに警察に届け出ることが重要です。
「リアルギミックミニリボルバー」を所持することの法的リスク
リアルギミックミニリボルバーは、警察庁の見解により「銃刀法違反に該当する可能性が高い模造銃器」とされています。たとえ「おもちゃ」であっても、発射機能があるかどうかが法律上の判断基準であり、「殺傷能力がある」と認められた場合は銃器扱いとなります。
この製品は輸入玩具として流通しましたが、製造元・販売元の明示が不明な点や、安全基準を満たさない仕様が問題となり、自主回収ではなく、警察主導の強制的な回収措置が講じられています。現在、警察署に自発的に持ち込めば処罰対象にはなりませんが、未提出の場合は所持罪として摘発されるリスクも否定できません。
違法性を知らずに保有していても「知らなかった」は通用しません。適切な対応をとることが、自身と家族を守ることにつながります。
今すぐするべきこと(「リアルギミックミニリボルバー」所持者向け対応)
1. 自分の持っている製品を確認する
リアルギミックミニリボルバーにはいくつかの識別ポイントがあります。
識別ポイント | 説明 |
---|---|
パッケージ表記 | 「S/F」「12歳以上」などの記載がある |
製品付属物 | 8発の弾が付属している |
構造 | リボルバー型で、シリンダーが回転する |
カラーバリエーション | 黒・シルバー・ゴールドなどのリアルカラー |
2. 警察署への提出方法
現在、2025年12月31日までの自主提出期間が設けられています。提出は以下の流れで行います。
- 最寄りの警察署に直接持参(郵送不可)
- 受付時間:通常の営業時間内(要確認)
- 提出時に個人情報の提示を求められる場合あり
- 提出者は処罰の対象外
なお、メルカリやフリマアプリなどでの販売は違法行為になるため、絶対に出品してはいけません。SNSなどでの譲渡も同様に違法と判断される可能性があります。
3. 家族や子どもにも確認を
購入者本人が認識していない場合でも、子どもがどこかで入手している可能性もあります。おもちゃ箱や棚の奥にしまい込まれていることもあるため、保護者がしっかりと確認することが必要です。
「リアルギミックミニリボルバー」はどこで売っていた?
繰り返しになりますが「リアルギミックミニリボルバー」は現在、法的に重大な問題を抱えた物品として取り扱われています。この項目では「こんな危険な商品がどこで売っていたのか」という疑問について解説します。
どこで売っていたのか?
1. 通販サイト(Amazon・楽天など)
かつてはAmazonや楽天などのECサイトで購入が可能でした。
ただし、現在は取り扱い停止や削除されており、正規ルートでの販売は確認されていません。
2. フリマアプリ・オークションサイト
現在もメルカリ、ヤフオクなどで中古品が出回るケースがありますが、これは非常にリスクの高い購入手段です。
- 法的に規制対象となる可能性あり
- 所持だけで摘発されるケースもあり得る
- 出品者・購入者ともに摘発対象になる可能性
3. 一部の模型・ミリタリーショップ
一時期は模型・ホビーショップやイベント等で販売された形跡もありますが、現在は警察の指導により市場からの排除が進んでいます。
ゲームセンターの景品としても流通していた
「リアルギミックミニリボルバー」は、一時期、ゲームセンターのクレーンゲームの景品としても提供されていました。
- 全国各地のアミューズメント施設で目撃情報あり
- 主に2023年頃に多く流通
- パッケージには製造元の情報が不明瞭な場合も
一見するとただの「リアルなおもちゃ」に見えることから、施設側も違法性に気づかずに景品として採用していたケースがあると見られます。
しかし、警察庁による見解や報道により、クレーンゲームからの撤去が進められたとされています。現在では、正規のアミューズメント景品としての流通は確認されていません。
なお、景品として手に入れたものであっても、所持は違法と判断される可能性があります。入手経路にかかわらず、対応には十分な注意が必要です。
「リアル ギミック ミニ リボルバー」の値段は?
「リアル ギミック ミニ リボルバー」は、元々アミューズメント景品として流通していたおもちゃですが、現在は流通・販売が違法とされているため、購入することはできません。
過去の販売情報としては、フリマサイトなどで1,000円台~3,000円程度の価格で出品されていた例が見られます。
ちなみに大手ショッピングサイトでは売っていませんが、マイナー中古品サイトでは売っているのを確認しました。私が見たサイトでは「2,736円(税込)送料無料」でした。
しつこいようですが、購入すると銃刀法違反になるので、購入しないようにしましょう。
今後同様のトラブルを避けるために
リアルギミックミニリボルバーのような製品は、正規メーカー製の日本製エアソフトガンとは大きく異なります。国内メーカー(例:東京マルイ、タナカワークス等)は安全基準を守って製造しており、一定の威力制限(0.98J以下)や外見への配慮がされています。
一方、今回問題となったのは安全基準を無視した海外製輸入品で、Amazonやフリマアプリ経由で販売されていたケースが多いです。今後は以下の点に注意するようにしましょう。
- 安全基準を満たした国内メーカー製品を選ぶ
- 怪しい安価な商品は購入しない
- 子どもへのプレゼント時に仕様を必ず確認する
模造銃に関する知識を持つことが、事故や摘発から自分と周囲を守るために非常に重要です。
【動画】「リアルギミックミニリボルバー」のニュース映像
【2025年8月27日追記】「リアルギミックミニリボルバー」は純正では、そこまでの威力はない
一部情報では「リアルギミックミニリボルバー」の弾に火薬が仕込んでおり、本物の拳銃と同等の威力があるという話がありました。
ですがが、実際に同梱された弾はただのプラスチックの弾であることが分かりました。つまり「リアルギミックミニリボルバー」の純正の商品では、そこまでの威力はないようです。
ですが「リアルギミックミニリボルバー」は本物の拳銃の弾が打てる構造なので、危険なものには変わりがないようです。もし未だに商品を所持している方は警察に届けましょう。
【動画】「リアルギミックミニリボルバー」の実際の威力が分かる動画
まとめ
- リアルギミックミニリボルバーは発射構造を持ち、改造すれば実銃並みの威力がある
- 所持は銃刀法違反となる恐れがあり、警察が全国回収を実施中
- 2025年12月31日までに最寄り警察署へ提出すれば処罰はなし
- 識別ポイントを確認し、早急な対応を
- 今後は安全基準を守った製品のみを選ぶことが大切