はじめに:野良猫が夜にずっと鳴いてうるさいのはなぜ?

夜中に野良猫が叫ぶように鳴き続けていると、強いストレスや不安を感じるものです。特に住宅街では周囲が静かな分、鳴き声が響きやすく、「眠れない」「何かあったのでは」と気が気ではなくなる人も多いでしょう。実際にこのキーワードで検索している人の多くは、猫が好きか嫌いかに関係なく、生活に支障が出ている状態だと考えられます。

野良猫が夜に鳴く行動は、人間への嫌がらせではありません。猫は本来夜行性で、暗くなってから活動が活発になります。その時間帯に本能的な欲求や不安が重なることで、長時間、しかも大きな声で鳴くことがあります。まずは「なぜ鳴いているのか」を知ることで、必要以上に恐れたり、間違った対応を取ってしまうことを防げます。

夜に野良猫が叫ぶように鳴く主な原因

野良猫が夜にずっと鳴いている場合、最も多い原因は発情期です。特に去勢されていないオス猫は、メス猫を探すために遠くまで届く大きな声で鳴きます。この声は人間には悲鳴や叫び声のように聞こえやすく、初めて聞いた人は驚いてしまうこともあります。発情期は一定期間続くため、毎晩同じような時間に鳴くことも珍しくありません。

次に多いのが縄張り争いです。野良猫は自分の生活圏を守るため、他の猫に対して威嚇の声を出します。この場合、唸り声や突然の物音を伴うこともあります。また、空腹やケガ、体調不良によって助けを求めて鳴いているケースもあります。特に同じ場所で長時間鳴き続けている場合は、単なる騒音ではなく、猫が何らかの問題を抱えているサインである可能性も考えられます。

主な原因 内容
発情期 オス猫がメスを求めて大声で鳴く
縄張り争い 他の猫への威嚇・警告
空腹・不調 助けを求める鳴き声

その鳴き声は異常?放置しても大丈夫?

結論から言うと、多くの場合、夜に野良猫が鳴くこと自体は異常ではありません。ただし、「異常ではない=放置してよい」という意味ではありません。鳴き声が一時的なものであれば自然に収まることもありますが、同じ場所で何日も、何週間も続く場合は注意が必要です。

放置してしまうと、その場所が猫にとって「安全で居心地の良い場所」だと認識され、定着してしまうことがあります。そうなると鳴き声だけでなく、フン尿の被害や、他の猫を呼び寄せる原因になることもあります。結果として問題が大きくなり、精神的な負担も増えてしまいます。早い段階で現状を把握し、無理のない範囲で対応することが大切です。

今すぐ静かにしたいときにするべきこと

夜中の鳴き声に悩まされていると、「今すぐどうにかしたい」と思うのは自然なことです。しかし、焦ってエサを与えたり、大声で怒鳴ったりすると、かえって逆効果になることがあります。エサを与えると一時的に静かになることはありますが、「鳴けばもらえる」と学習してしまい、より頻繁に鳴くようになる可能性があります。

現実的で安全な方法としておすすめなのが、自治体や動物愛護センターへの相談です。多くの自治体では、野良猫問題に対してTNR活動(捕獲・不妊去勢・元の場所に戻す)を支援しています。これは殺処分を目的としたものではなく、繁殖を防ぎ、結果的に鳴き声やトラブルを減らすための取り組みです。また、近隣住民と情報を共有することで、個人の問題ではなく地域の課題として対応してもらいやすくなります。

するべきこと ポイント
自治体に相談 殺処分目的ではない
近隣と共有 個人トラブルを防ぐ
冷静に対応 感情的行動は逆効果

実際に効果があった私の体験談

ここからは、あくまで私自身の体験談になります。我が家では、妻が猫をとても苦手にしていることもあり、夜に野良猫の鳴き声が聞こえる状況は大きなストレスでした。そこで、できる範囲で「猫が家の近くに居つかないようにする工夫」を続けてきました。

具体的には、家の裏や敷地の近くで猫の鳴き声が聞こえた場合、できるだけ早く外に出て、人の気配をはっきり伝えるようにしていました。追いかけると言っても、猫を傷つけたり威嚇したりするのではなく、「ここは落ち着いて過ごせる場所ではない」と認識してもらうことを意識していました。この行動を一度だけでなく、根気よく続けたことがポイントだったと思います。

その結果、次第に家のすぐ近くで鳴くことはなくなり、たまに遠くで鳴き声が聞こえる程度まで改善しました。完全にゼロになるわけではありませんが、生活に支障が出るレベルではなくなり、妻も安心して過ごせるようになりました。すべてのケースに当てはまる方法ではありませんが、「人の出入りが多い場所だ」と学習させるだけでも、状況が変わることは実感しています。

絶対にしてはいけない危険な対応

どれだけ鳴き声がうるさく感じても、してはいけない行動があります。毒物を混ぜたエサを置いたり、物を投げたり、無断で捕獲・移動させたりする行為は、動物愛護法に違反する可能性があります。これらは法律上の問題だけでなく、後悔やトラブルの原因にもなります。

また、怒りに任せてSNSなどで猫の写真や動画を晒し、過激な言葉で非難することもおすすめできません。意図せず炎上し、近隣関係が悪化するケースもあります。感情的になりやすい状況だからこそ、「安全」「合法」「冷静」を意識した対応を心がけることが大切です。

それでも解決しない場合に考えるべきこと

自治体に相談してもすぐに改善しない場合や、鳴き声が長期化している場合は、管理会社や大家に相談するという選択肢もあります。個人の苦情ではなく、生活環境の問題として扱ってもらうことで、第三者を交えた対応が期待できます。

また、地域によっては動物愛護団体やボランティアが積極的に活動していることもあります。そうした団体は野良猫の扱いに慣れており、トラブルを最小限に抑えながら対処してくれる場合があります。時間はかかるかもしれませんが、長期的に見れば最も穏やかな解決策になることも少なくありません。

まとめ|静かな夜を取り戻すために大切なこと

野良猫が夜にずっと鳴いてうるさい状況は、決して珍しいものではありません。しかし、その鳴き声には理由があり、正しい対応を取ることで改善できる可能性は十分にあります。我慢し続けるのではなく、原因を理解し、無理のない範囲でできることを積み重ねていくことが大切です。

一人で抱え込まず、自治体や周囲の人に相談しながら対応していけば、精神的な負担も軽くなります。人と猫の双方にとって、できるだけ穏やかな形で問題を解決し、静かな夜を取り戻していきましょう。

参考にした情報元(資料)

環境省|動物の愛護と適切な管理
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo.html

環境省|犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/index.html

公益財団法人 日本動物愛護協会
https://www.jspca.or.jp/