剣道【子供の教え方】指導法を間違えると試合に勝てないって本当?

子供に剣道するにあたり上達の妨げになる事は何でしょうか。

それは子供を次のような方法で指導する事です。

例えば
「大きな声で怒鳴りつけたりする事」
「厳しい稽古をさせる事」
「子供にイヤイヤ剣道をさせる事」
等です。

このような話をすると、
「子供は厳しくしないと、とても剣道の指導はできない」
という意見を持っている指導者の方がほとんどでしょう。

ですが、昔から日本人が行ってきた古い方法では
ある程度までは上達しても、それ以上に上達する事が難しいのです。

また、指導者の方の中には
「この子供は体が小さいから」
「この子供は身体能力が高くないから」
という理由から子供の上達を諦めてしまう方がいるように思います。

ですが、40年以上3000人以上の人の剣道を指導してきた
あるベテラン指導者によると
「体が小さくても、身体能力が高くなくても上達する方法は色々ある」
という事を語っています。

指導者の方が上達をあきらめたら
子供の剣道の上達がさらに難しくなる事でしょう。

剣道【子供を指導する上で大切な事】

子供に剣道を教える時に大切なのは
子供の自主性を大切にする事です。

「自主性を大切にする」という言葉を使うと
ちまたにありふれた使い古された言葉のように
感じる人が多いかもしれません。

ですが、なぜ「自主性を大切にする」という言葉が
ありふれているのでしょうか。

それは子供の指導や教育で重要な事だからです。

また、その内容的にも効果的であるので
いつまでも指導する側が大切にしているのです。

ですが「自主性を大切にする」という言葉の使用方法で
問題があるとすれば、

それは、その言葉のみが一人歩きをしていて
言葉の本質が大切にされていない事だと思います。

この言葉を剣道に当てはめるとしたら
目先の勝敗にこだわらない剣道指導という事になる事でしょう。

つまり目先の勝敗にこだわらずに
子供の剣道の上達に着目して指導をするという方法論です。

ですが、ここで問題になるのが
子供の剣道の勝ち負けによって
指導者が評価される世間の風潮がある事です。

つまり、子供の両親にも指導者の剣道の指導方針を
知ってもらうという事が重要となってきます。

「剣道の指導方針」と「保護者の理解」はセットで考える事が重要です。

子供は何歳から剣道をすれば良い?

指導者にとっても
「子供は何歳から剣道をすれば良いのか」
と考える事がある事でしょう。

ですが「子供の両親が剣道を習わせたい」と思った
その時が子供が剣道を始める時なのではないでしょうか。

実際に早い子供さんは年中つまり4才ぐらいから
剣道を始めているケースがあります。

子供は早く始めれば、それだけ早く上達しますし
礼儀作法も身につくので教育的観点からも良い事でしょう。

子供が剣道をするメリット

子供が剣道をするメリットは
やはり礼儀がきちんと身につくという事があるでしょう。

最近良く聞く「ゆとり世代」という言葉を聞きますが
ゆとり世代の若者は敬語をうまく使えないという
特徴があるようです。

実は、この問題は「敬語」の使い方にあるのではなく
上下関係の認識を感覚的にできているかとう事に尽きるのでしょう。

実は「ゆとり世代」だけにとどまらず
最近では子供が育つ環境に上下関係を学べる所がない傾向にあります。

例えば学校でスポーツ系のクラブに入った場合には
このような上下関係を学ぶ事ができます。

ですがそうでない場合には、大人になるまで
社会人としての礼儀作法を身につける場所がありません。

そんな礼儀作法を学べるのが剣道ではないでしょうか。

もちろん自己鍛錬や体を鍛えるという利点もありますが
剣道の一番の利点は礼儀作法にあると言っても良いのではないでしょうか。

剣道で子供が上達するには

剣道で子供が上達するには
「自分が上達している」と子供自身に実感させる事が重要です。

ですが指導者の立場からすると
子供に試合に勝ってもらいたいと思うものです。

たしかに剣道も勝負事ですから
「試合に勝つ」という事は重要です。

ですが、試合に勝つ為に指導者が強制的に
子供に対して「厳しい練習」を課したり
「怒鳴りつける」などをしてしまっては後々の指導が大変になります。

このような指導方法ですと
指導者が絶えず目を光らせていなければ
「練習をしない」子供を育ててしまいます。

重要なのは子供自身が「剣道が上手になる事が楽しい」と思わせる事です。

子供が初心者の場合

子供が初心者の場合は指導者も苦労をするものです。

例えば、経験者の中に初心者が入った場合には
より指導が難しくなると思います。

この時に気をつけなければいけないのは
初心者の子供が周りの経験者と自分を比べて
卑屈になってしまう事です。

この時指導はできるだけ、初心者の子供が
成長した点に注目するように誘導する事が大切です。

初心者が経験者と比べると辛い気持になりますが
自分自身の成長に注目すれば、
より前向きに剣道に取り組む事ができるでしょう。