歯磨きを嫌がる子供

大人用の歯磨き粉が子供に辛い理由

◎子供の味覚は大人の3倍敏感

大人はとかく大人の目線でしか考えたり感じたいする事ができません。これは食べ物の味や味覚みついても同じ事が言えます。

同じように歯磨き粉の味についても子供がどのように感じているのかを知る事はできません。ですが知識として大人と子供の味覚の違いを知る事が重要な事です。

実は大人と子供では味覚の敏感さが全くと言って良い程違うのです。具体的には子供の味覚は大人の味覚の3倍も敏感である事が分かっています。

子供の味覚が大人よりも敏感である理由は、子供の消化器官や免疫機能が大人に比べると未発達な為に味覚によって危険な食べ物を見分ける働きを高める必要があるからだと考えられます。

◎苦い、辛い、酸っぱいは本来危険な食べ物の味

本来食べ物が腐って傷んだ状態になると、酸っぱくなったり苦くなる事は皆さんもご存知の事だと思います。つまり「苦い、辛い、酸っぱい」と言った味は本来「危険なので食べてはいけない」という類の味だったのです。

ですが現在では「苦い、辛い、酸っぱい」という味を、味の深みやレパートリーとして料理でふんだんに取り入れられるようになりました。この「苦い、辛い、酸っぱい」という味は大人は経験や訓練によって「美味しい」と感じるようになっていますが、子供の場合には危険な食べ物であるという類の味となっています。

◎子供には甘い歯磨き粉が良い理由
現在市販されている歯磨き粉の多くはミント系の味である傾向にあります。このミント系の味は先ほどご紹介したような「苦い、辛い」と言った味の種類であると言えるでしょう。

つまり子供にとって歯磨き粉は「虫歯を予防する為の重要なもの」ではなく「危険な味のする謎なもの」と体が判断し拒絶反応を起こす事も無理がない事なのです。

◎子供が甘い歯磨き粉を好む理由

先ほどご紹介したように「苦い、辛い、酸っぱい」味は本来危険な種類の食べ物である事のサインだと言いました。逆に甘いものというのは私達にとって重要なエネルギー源となる糖類や糖質が含まれている事の証拠です。

つまり人間が生きていく上で重要な食べ物である事の証なのです。特に子供の場合には自分自身で食物を確保する事はできません。つまり大人が食べ物や料理を容易して生きる糧として、目の前へ準備をしてあげなければ子供は食事をする事ができないのです。

このような現実的な背景から、子供は栄養価やカロリーが高い甘い物を好む傾向にあるのです。これは人間の子供が元々備えている生きて行く上で重要な本能だと言えるでしょう。

つまり子供が甘いものが好きだというのは当然の事で、それが歯磨き粉であったも変わる事はありません。

◎子供の好きな甘い歯磨き粉を使わせよう

このように子供は生物的な本能によって甘いものが好きなので、歯磨き粉に関しても甘い歯磨き粉を使わせる事は良い事でしょう。なぜならば歯磨きは毎日しなければならないので、イヤイヤ歯磨きをしていては継続して歯磨きをする事が難しくなるからです。

虫歯予防の為にも、継続して歯磨きをする習慣を身に付ける為にも、子供には甘い歯磨き粉を使用させる必要があります。もちろん子供が甘い歯磨き粉を好きでないなら、無理をして甘い歯磨き粉を使用させる必要はありません。