はじめに

ロシア出身の女性YouTuber「あしや」さんが、日本国籍取得を目指して行っていた帰化申請について、「不許可」との結果を受けたことを自身のYouTubeチャンネルで公表しました。

動画によりますと、結果は法務局担当者からの電話で伝えられ、「今回は見送り」という形で帰化が認められなかったということです。

■ 2年以上にわたる準備と、直前の制度変更

あしやさんは、帰化申請のために約2年以上準備を重ねてきたと語っています。

行政書士を通じて手続きを進め、書類不備などはなく、申請自体は正式に受理されていました。

しかし、申請直前から審査基準が厳格化され、特に在留資格が「1年更新」である点について、担当者から「厳しい」と事前に説明を受けていたといいます。それでも申請を諦めず進めたものの、最終的には不許可という判断に至りました。

本人は「もっと早く申請できていれば結果が違ったかもしれない」と、資金面の事情で申請が遅れたことを強く悔やんでいます。

■ 個人事業主・YouTuberという立場の不利さ

動画内であしやさんは、不許可の背景として個人事業主(YouTuber)という働き方が大きく影響したのではないかと述べています。

自身はYouTube収入で生計を立て、税金・年金・保険料も全て納め、法令違反は一切ないと強調しています。その上で、

正社員や会社所属の外国人は比較的安定した評価を受けやすい

個人事業主は、収入があっても不安定と見なされやすい

という現実を痛感したと語っています。

実際、同じロシア語圏出身者の帰化申請者コミュニティでは、不許可の例はほとんど聞いたことがなかったといいます。

■ 応援と嘆願書、それでも覆らなかった結果

申請過程では、視聴者や知人から10通以上の嘆願書が短期間で提出されるなど、多くの支援が寄せられていました。しかし、そうした後押しも結果を変えることはできませんでした。

あしやさんは、応援してくれた人々への申し訳なさと、自身の努力が報われなかった現実との間で、強い精神的ショックを受けている様子を率直に語っています。

■ 今後の選択肢と不安

現在の在留資格では、事務所を通じて1年ごとのビザ更新が可能ですが、将来の保証はないとしています。また、活動内容にも制限があり、「本当はもっと幅広い仕事やビジネスに挑戦したい」と悔しさをにじませました。

再挑戦のための選択肢として、

学校に通い、在留資格を変更する

就職し、より長期のビザを取得する

といった道を検討せざるを得ませんが、学費や時間的負担の大きさから、現実的には非常に厳しい状況であると説明しています。

■ 「結婚すればいい」という声への強い拒否感

動画の後半では、「日本人と結婚すれば帰化できるのに」という意見に対し、強い拒否感を示しています。

過去に結婚前提で交際していた日本人男性がいたものの、最終的に結婚を断られた経験があり、この話題は本人にとって深いトラウマになっていると語っています。

「結婚は制度利用のためにするものではない」「簡単に言わないでほしい」と、視聴者に対して切実に訴えました。

■ 国家と個人の間で揺れる感情

あしやさんは今回の結果について、

女性として否定された

職業や努力を否定された

国家からも見捨てられたように感じる

と、非常に重い言葉で心境を語っています。

一方で、YouTube活動自体は今後も継続し、気持ちを整理した上で再び帰化申請に挑戦する可能性も示唆しました。

■ 帰化制度が突きつける現実

この件は、帰化制度そのものの是非を問うものではありませんが、

在留資格の安定性、雇用形態、個人事業主という働き方が、外国人の将来設計にどれほど大きな影響を与えるかを浮き彫りにしています。

あしやさんのケースは、制度の中で努力を重ねてきた一個人が直面した現実として、多くの議論を呼ぶ可能性があります。