
aespa紅白出場停止はなぜできない?署名抗議の真相を徹底検証
大みそかの国民的番組『NHK紅白歌合戦』に初出場することになった韓国の人気ガールズグループ aespa(エスパ)。しかし、あるメンバーの過去投稿がネットで再燃し、「出場停止を求める署名活動が14万件を超えた」との報道が話題になっています。 (RBB TODAY)
一方でNHKは出演予定を変更せず、説明責任を求める声もあります。
この記事では、 何が問題視されたのか/署名の実態/NHKが対応しない理由 を、皆さんの疑問に正面から答える形で整理します。
問題視された“具体的事象”とは何か
署名抗議の発端は、aespaメンバーのNINGNING(ニンニン)が2022年にSNSに投稿した写真です。そこには所持していた卓上ランプが写っており、形状が「原爆のきのこ雲」を想起させるとの指摘が日本のネットで再び広まりました。 (Asia Daily)
実際の投稿は「I bought a cute lamp, what do you think?(かわいいランプ買ったんだけどどう思う?)」という内容で、投稿時点では広く批判されませんでした。しかし2025年になって紅白出演が決まると、このランプのシルエットが原爆の象徴に見えるとして反発が強まっています。 (Asia Daily)
署名者側の主張は「戦争被害を軽視するようなイメージを持つ人物を国民的番組に出すべきではない」というものです。 (RBB TODAY)
「紅白出場停止」署名はどのような運動だったのか
署名活動はオンライン署名サイトにて行われ、11月中旬には当初6万7,000件超、12月には12万〜14万件超まで拡大しました。 (RBB TODAY)
以下は署名活動の流れと主張のポイントです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 活動場所 | オンライン署名サイト |
| 署名件数 | 約6万7,000 → 14万件超 |
| 主催者 | 有志ネットユーザーグループ(※個人または団体名は公式未確認) |
| 要求内容 | 「原爆イメージ投稿に配慮がない者の紅白出演中止」 |
| 反対意見 | 映像や文脈の証拠として不十分との指摘も存在 |
署名者からは、「歴史的悲劇を思い起こさせる人物を出演させるな」という意見の一方で、「SNS投稿の意図が政治的ではない」「時間が経っている」と反論する声も見られます。 (RBB TODAY)
なぜNHKは出演予定を変更しなかったのか
署名が多く集まったにもかかわらず、NHKは出演キャンセルを発表しませんでした。これはNHK側が公表した判断理由によって明らかです。
2025年12月、NHK専務理事は記者会見で次のように説明しています:
「当該メンバーに原爆被害を軽視・揶揄するような意図は確認されず、紅白出演に問題はない」
「出演者の決定は、活動実績・世論支持・番組構成を総合してNHKが自主的に判断している」
というものでした。 (RBB TODAY)
NHKが“ガン無視している”ように見える背景には、次のような構造的理由があります。
1. NHKは公的放送であり、個別の抗議署名に逐一回答する義務がない
2. 署名の内容が法的・制度的根拠を持たないため、対応の対象にならない
3. 番組出演判断は署名以外の広範な評価基準の下で行われている
つまり、署名が集まったからといって即対応を求められる仕組みにはなっていないのです。 (RBB TODAY)
署名運動と批判の背景には複数の要素がある
① 歴史・戦争への感受性
原爆投下というテーマは日本で極めてセンシティブです。原爆の象徴と捉えられるものに対して強い批判が集まる土壌があります。 (Asia Daily)
② 日中・日韓関係の政治的緊張
批判の一部には、中国出身メンバーがいる点を根拠にする声もあり、外交・感情論が絡む側面があります。 (ライブドアニュース)
③ ネット世論と現実のズレ
署名者の中には、SNSの拡散に影響された人も多く、署名の主張と紅白出演基準が乖離しているとの意見も存在します。 (RBB TODAY)
こうした多層的な背景があるため、NHKとしては“炎上の動向”だけで出演判断を変更するのは難しいと言えます。
よくある質問(FAQ)
Q1. aespaは本当に「原爆を揶揄した投稿」をしたのですか?
結論から言うと、原爆を揶揄・肯定したと断定できる事実は確認されていません。
問題視されたのは、aespaメンバー・NINGNINGさんが2022年にSNSへ投稿した「きのこ型ランプ」の写真が、
原爆のきのこ雲を連想させるという解釈です。
投稿文自体に政治的・歴史的意図はなく、原爆を直接示す表現も存在しません。
そのためNHKは「原爆被害を軽視・揶揄する意図は確認できない」と判断しています。
ただし、日本では原爆が極めてセンシティブなテーマであるため、
意図の有無に関わらず「配慮不足ではないか」という批判が広がったのも事実です。
Q2. 14万人以上集まった署名でも、なぜ紅白出場は止められないのですか?
理由は明確で、オンライン署名にはNHKの出演決定を法的・制度的に覆す効力がないからです。
NHKの出演判断は、放送法・放送ガイドライン・出演者の活動実績や社会的評価などを総合して行われます。
署名は世論の可視化として一定の意味はありますが、
放送基準違反や違法行為を証明するものではありません。
そのため、署名の件数が多くても出演停止を義務付ける力は持たないのです。
Q3. NHKは署名や抗議を「ガン無視」しているのですか?
「完全に無視している」とは言えませんが、個別の署名や抗議に直接応答していないのは事実です。
NHKは記者会見などで「意図的な問題行為は確認されなかった」「出演に問題はない」と説明しています。
NHKには、署名提出者一人ひとりに説明や回答を行う義務はありません。
公式見解を示した時点で対応は完了しているという立場を取っているため、
視聴者側からは説明不足と受け取られやすく、不信感が広がったと考えられます。
Q4. YouTubeで語られている「金銭関係・芸能界の闇」は本当ですか?
現時点で、それを裏付ける客観的な証拠は確認されていません。
元芸能関係者や配信者が金銭関係や業界の闇を示唆する発言をしていますが、
これらは個人の経験や推測に基づく意見です。
NHKや所属事務所、公的機関からそのような事実を認める公式発表は出ていません。
したがって、事実として断定することはできず、慎重な受け止めが必要です。
Q5. 謝罪がなかったことは、NHKの判断に影響しないのですか?
放送制度上は、謝罪の有無が直接的に出演判断を左右することはありません。
視聴者感情として「誤解を招いたなら謝るべきだ」という声は多くありますが、
NHKが判断するのは違法性や放送倫理違反の有無です。
謝罪がなかった点は道義的批判の対象にはなりますが、
出演停止の必須条件ではないため、判断が覆らなかったと考えられます。
Q6. 過去に紅白出場停止になった事例との違いは何ですか?
過去に紅白出場停止となった事例では、違法行為や反社会的行為など、
問題行為が事実として確定している点が共通しています。
今回の件は、投稿の意図が不明確で違法性もなく、
本人の問題行為と断定できない点が大きく異なります。
そのため、同列には扱えないというのがNHKの判断です。
Q7. 今後、同じようなケースはまた起きるのでしょうか?
起きる可能性は十分にあります。
グローバルアーティストの起用が増え、SNSの過去投稿が掘り起こされやすい環境では、
文化や歴史認識の違いによる炎上は今後も起こり得ます。
今回の件は、炎上時に公共放送がどのように説明し判断するかという点で、
今後の番組制作に影響を与える事例と言えるでしょう。
Q8. 視聴者として、今回の件から何を考えるべきですか?
重要なのは、感情的な不快感と制度としての判断基準を分けて考えることです。
不快に感じた人が多いのは事実ですが、
それが直ちに出演停止が正当化されることにはなりません。
今回の問題は、NHKの説明姿勢や透明性、信頼回復のあり方を
視聴者が冷静に見続ける必要がある事例だと言えます。
まとめ|aespa紅白出場停止ができない“本当の構造”
・ 問題視されたのは過去のSNS投稿が原爆を想起させるという解釈からだった。 (Asia Daily)
・ 署名は12万〜14万件まで集まったが、公式な制度対応要件を満たさない形の運動だった。 (RBB TODAY)
・ NHKは出演条件を総合的に判断し、歴史認識の軽視という事実は確認せず出演を維持した。 (RBB TODAY)
・ 紅白出演の決定は、批判の有無だけで決まるものではない。 (RBB TODAY)
読者として知っておくべきことは、
「署名が多い=制度的に効力がある」わけではなく、
NHKは抗議の数ではなく総合評価で出演者を決めているという点です。
参考にした情報元(資料)
aespa Japan Official | 紅白歌合戦出演発表
https://aespa-official.jp/news/kouhaku/
aespaの紅白初出場に批判拡大 “原爆ライト”投稿で反対署名は6万7000人に…
https://www.rbbtoday.com/article/2025/11/19/239792.html
反対署名12万件でも「問題なし」…NHK、“きのこ雲”投稿のaespaの紅白出場を容認
https://www.rbbtoday.com/article/2025/12/03/240392.html
“きのこ雲”ランプで『紅白』出場停止要求が14万超のaespa
https://www.rbbtoday.com/article/2025/12/25/241527.html









