『ラジオ体操第3』とは
ラジオ体操と言えば小学生や中学生の頃、誰もが夏休みの早朝に経験したことがある体操です。
私の場合、学校でも体育の授業の時にもラジオ体操をやった記憶があります。
そのラジオ体操ですが、一般的には第1、第2があることは広く知られています。ですが「ラジオ体操第3」があったことは以外と知られていません。私自身も何十年も生きてきましたが最近初めて知りました。
ですが「ラジオ体操第3」はなぜこのようにマイナーな体操となってしまっているのでしょうか。
それは「ラジオ体操第3」が日本の終戦後1年半だけ放送されたという経緯があるからです。
『ラジオ体操第3』の歴史
ラジオ体操は1929年(昭和4年)逓信省簡易保険局の提唱で、アメリカのメトロポリタン生命保険会社の健康体操の放送を手本に、国民の健康の保持増進のために始められました。
ラジオ体操はこの時代、一般家庭へのラジオの普及も相まって私達日本人の生活に急速にとけ込んで行きました。
1939年(昭和14年)厚生省は国民体力の向上と国民精神の作興を目的に、「大日本国民体操(一般向)」を発表しました。
また同時期に「大日本青年体操(男子青壮年向)」「大日本女子青年体操(女子青壮年向)」も発表されています。
この年の12月1日には「大日本国民体操」を「ラジオ体操第3」として発表され、「ラジオ体操第3」が多くの人に知られることになりました。
ちなみに「ラジオ体操第3(大日本国民体操)」の作曲は音楽家の橋本国彦氏です。
『ラジオ体操第3』の実際の映像(『ラジオ体操第3』の一部)
「ラジオ体操第3」の特徴
・急激に心拍数をあげないで徐々に心拍数を上げる体操の構成になっている
・概ね110拍/分から150拍/分の間の有酸素運動域の心拍数をキープするぐらいの運動量
・体操をするうちに徐々にクールダウンし、身体に負担をかけないように、健康に配慮したプログラム構成となっている
・管弦楽曲でゆったりしたテンポが特徴
・体操は腕振りやボートこぎなど14種類の動作で構成されている
『DVD付き 幻のラジオ体操第3』も発売されました。
『DVD付き 幻のラジオ体操第3』とは
龍谷大学の安西教授と井上教授は、音源と動作の解説図を頼りに、試行錯誤を重ねながら復刻した。「ラジオ体操第3」の解説書です。
「生活習慣病とうつ病予防」を目的に、滋賀県内を中心に「ラジオ体操第3」の普及を始めると、2014年には、新聞、テレビ、ラジオなどの多くのメディアから取り上げられるなど大きな話題となりました。
その為『DVD付き 幻のラジオ体操第3』のPRには、下記のような滋賀県の多くの団体が登場します。
・「滋賀県 国民健康保険団体連合(しがの国保マスコット、ホープちゃん)」
・「府中市立介護予防センター」
・「熊谷大学の学生」
・「フォーティファイブアールピーエムスタジオ株式会社」
・「滋賀県東近江市」
・「滋賀県多町」
・「全国健康保険協会滋賀支部」など
『DVD付き 幻のラジオ体操第3』の商品詳細
・著者 安西 将也
・価格: 1,080円(本体1,000円+税)
・発売日:2015年05月30日
・大きさ(判型):A5判
・商品形態:単行本
・ページ数:48ページ
・ISBN:9784041024102
・ISBN-10: 4041024102
・ISBN-13: 978-4041024102
【ISBNとはアイエスビーエヌ、International Standard Book Numberの略です。世界共通で図書(書籍)を特定するための番号となっています。】
『DVD付き 幻のラジオ体操第3』の評価
アマゾンのカスタマーレビュー(購入者の感想)によると、星5段階の評価で星4.3(評価人数32人)なので、概ね高い評価となっています。
・良い評価の例
第二と違い動きが複雑な為、未だにDVDを見ないと出来ません。でもいい朝の頭と体の運動になります。
・悪い評価の例
体操自体はいいですが付属のDVD映像の解像度が低すぎでテレビ画面では見るに絶えない。
個々の評価の内容を見てみると『ラジオ体操第3』の体操の内容については多くの方が良い印象を持っているようです。
ですがDVD映像の解像度が低いということなので、DVDの映像は動画データに変換してスマートフォンなどで使用すると、そこまで解像度のことも気になることなく快適に使用できるかもしれません。
『ラジオ体操第4』を見つけちゃいました。
「ラジオ体操第3」のことを調べていたら「ラジオ体操第4」の動画を見つけました。
「ラジオ体操第4」の内容
【1】腕を前から上げて背伸びの運動
【2】手足の運動(かかともしっかりと上げる)
【3】手の横を伸ばす運動
【4】後ろに反る運動
【5】体を反ってつま先を左右に動かす運動
【6】腕を鍛えながら股関節の運動(倒立から足を開脚する運動)
【7】足を伸ばす運動(足で胸の鼓動を感じる運動)
【8】三人協力する運動(上の人は開脚を2回する)※組体操のような運動
「ラジオ体操第4」の動画を見た感想
動画を見てみましたが「ラジオ体操第3」に比べて運動のレベルが格段に上がっていました。
というか普通の人には絶対にできない体操内容になっています。真似しようと思ってもできないので、そう思って視聴することをお勧めします。
【1】番~【3】番の体操までは「ラジオ体操らしい」普通の体操なのですが【4】、【5】番あたりの体操から、段々と雲行きが怪しくなってきます。
そして【6】番あたりの体操までは凄く練習すればできるかもしれません。
ですが【7】番の体操なんかは女性の新体操の選手や、バレエの選手ぐらいしかできない運動なのではないでしょうか?
最後の【8】番の体操は、体操選手が3人いないとできないものです。例えるなら「非常にレベルの高い組体操」のような体操です。